2010年11月27日土曜日

一応決意表明

 大腸がんの手術をしてから5年の月日が流れた。2005年10月6日の手術からちょうど5年経ったその日、手術の執刀医、澤田仁先生から「5年経ちましたねえ」という電話がかかってきた。私はあいにくその時間外出していたが、家人からその話を聞いて深く感じるところがあった。澤田先生がその日を覚えていてくれたことに感謝と驚き。そして、そのとき私の中で「これはもう先延ばしにする訳にはいかんなあ」というある種の感慨があった。
 それはがんの手術体験についてある出版社から「本にしないか?」という提案があったのだが、いつまたがんが再発するか分からない身にとって、そう簡単には書けないという気持ちが強かった。本を出したとたんに死んじゃった、というんじゃホントに洒落にもならないなあ、ということだ。でもいつかは私の経験はきちんと同じがん患者や家族また将来の患者予備軍に対し書き残しておきたいという気持ちはずっと持っていた。
 それが澤田先生の電話でポンと一つ区切りがついたような感じだった。
 それから私の4度の手術を担当していただいた3人の外科医(部長)にアポイントメントを取り、改めて自分の手術についてインタビューをすることにした。昨日は2度の肺転移手術を手がけてもらった河野匤先生に2時間余にわたり話を聞いた。また、実際に手術の映像もじっくりと見た。こうして私の大腸がんから肺転移、肝臓転移の物語を事実に基づいて書き上げようという決意が固まってきた。一応来年3月までには脱稿したいと思っている。そのためには講演などのスケジュールは完全にシャッタウトしなければならない。
 やります!!(決意表明のつもり)